ドリシュティとは、アーサナの時に見続ける場所です。
それだけです。
ドリシュティ(Drishti)とは、視点・目線のこと。また9つの視点(The 9 Gazing Points)ナヴァ・ドリシュティ(Nava Drishtis)と言われている。
1.ウールドヴァ(Urdhva)or アンタラ(Antara)…上方、天空
2.ブルーマディヤイ(Brumadhye)…眉間、アジュナチャクラ(第三の目)
3.ナサグライ(Nasagre)…鼻先。最も多く使われる。
4.パールシュヴァ(Parshva)…右側、右方遠く
5.パールシュヴァ(Parshva)…左側、左方遠く
6.ナビ・チャクラ(Nabhi Chakra) or ナーボウ(Nabhou)…へそ
7.ハスタグライ(Hastagre)…手
8.アングシュタマディヤイ(Angushthamadhye)…親指
9.パダヨラグライ(Padayoragre) or パーダングシュタ(Padangushta)…つま先
※順不同です。
視点は9つあります。人によって、言い方が異なったりします。
アーサナによっては、二通りあったりします。
師事している先生に従ってください。
またはクラスを受けた先生にその都度従ってくださいまし。
どのアーサナで、どこを見るかはアシュタンガヨガ・ヴィンヤサ表で確認してくださいね。
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簡単ですね!これであなたもドリシュティマスター!
と、その前に
目次
目の付けどころがSHINGO(慎悟)ダネ!のコーナーです
アシュタンガヨガのテクニックを指導する際にあんまり細かく説明を受けないドリシュティ。
ワークショップとかで取り上げられるのはバンダとか呼吸とかそういったテクニックが多いように思います。
それはドリシュティはそんなに説明することがないからだと思うんです。
話すネタがそんなにない(笑)
つまり、「アーサナの時に見続ける場所」という内容でおしまいのような気がします。
僕も、アーサナをしている時の視点に関してはそれだけだと思うんです。
ドリシュティの効果をあえて説明するなら、目があっちこっち行くのは注意散漫になって集中できない状況で、見たもの意識して文字なら読んで意味を追ってしまう。それは思考が働くことになる。
または人のポーズを見たりすると意識が外側に向いていて自分を見ていない事につながるから内省できない。
とかそんなとこだと思います。
言い換えるならアーサナをしながら呼吸している間のドリシュティについてはそんなものなんだと思います。
でもここからは、アーサナからアーサナに移行する間。
つまりヴィンヤサでのドリシュティに触れようと思います。
ヴィンヤサでのドリシュティ
スーリアナマスカーラAを例に挙げます。まずは順番を確認しましょう。
1番目(エーカム/ekam) ― 吸う(インヘール/Inhale) ― 手の親指(アングシュタマディヤイ/Angushthamadhye)
2番目(ドゥヴェ/dve) ― 吐く(エクスヘール/Exhale) ― 鼻先(ナサグライ/Nasagre)
3番目(トリニ/trini) ― 吸う(インヘール/Inhale) ― 眉間(ブルーマディヤイ/Brumadhye)
4番目(チャトヴァリ/chatvari) ― 吐く(エクスヘール/Exhale) ― 鼻先(ナサグライ/Nasagre)
5番目(パンチャ/panca) ― 吸う(インヘール/Inhale) ― 眉間(ブルーマディヤイ/Brumadhye)
6番目(シャト/shat) ― 吐く(エクスヘール/Exhale) ― へそ(ナビチャクラ/Nabhi Chakra)
7番目(サプタ/sapta) ― 吸う(インヘール/Inhale) ― 眉間(ブルーマディヤイ/Brumadhye)
8番目(アシュトウ/ashtau) ― 吐く(エクスヘール/Exhale) ― 鼻先(ナサグライ/Nasagre)
9番目(ナヴァ/nava) ― 吸う(インヘール/Inhale) ― 手の親指(アングシュタマディヤイ/Angushthamadhye)
ヴィンヤサでのドリシュティテクニックその1
先に見る。最後まで見ない。
【先に見る】というのを体験してみましょう。
1番目(エーカム)で手を上げて手の親指のドリシュティを見る前に、先ず見上げてみてください。手が上げやすいことに気付くと思います。
同じことが他の動作にも起こります。
3番目(トリニ)で前屈から体を半分起こすとき。
5番目(パンチャ)でアップドックに移行するとき。
9番目(ナヴァ)で前屈から立ち上がるとき。
すなわち身体を起こすときは、次のドリシュティを先に見れば楽に身体を運ぶことができます。
それがオススメですと言った矢先に真逆のことを言います。
・・・【先に見る】のはオススメしません!!
え!と思うかもしれませんが体験してみてください。
たとえば2番目(ドゥヴェ)及び8番目(アシュトウ)の前屈するとき、足元を見ながら体を下げてみてください。
この動きをすると背中が丸くなって姿勢が崩れながら前屈をすることになります。SHINGO(慎悟)のアーサナを指導、または練習する時の観点。アーサナの姿勢の基本的な考え方は、サマステティヒ(気を付けの姿勢)をなるべく崩さないということです。その観点で言うならば、背中が丸くなるというのは好ましくありません。もちろん背中を丸くしなければならないアーサナもありますが、それはそういうアーサナであってそう条件づけられているからです。条件付けされていない身体のパーツは、サマステティヒであるべきです。ですので、身体の向かう先が下の場合は、先に見るのはオススメしません。
「目線は身体を引っ張る」
人は目で見みているものを追うように体を動かしています。
たとえば、今、パソコンまたはスマホを見ていると思います。そして目の前にいる人に声をかけられたら、顔を上げますね。
ここで注目してもらいたいのが、顔を上げる前です。
声をかけられた人に意識を向ける→顔を上げその人を見る。という動作があると思います。
その時、意識を顔を上げる動作の間には先ず目で見るんですね。そして頭がそれに従い動きます。
次にパソコンを凝視したまま、顔を最大限にに上下、左右に動かしてみてください(無茶しないようにw)
するとどうでしょう。どうしても眼も一緒に動こうとして、努力して止めてないと難しいものです。
努力しないと出来ないことはつまり自然じゃないんです。
「自然じゃない事をあえてやってみる」
自然のパターンで前屈するときに、向かうところである足元を見てしまって背中が丸くなるんです。
なのでここは【最後まで見ない】今のドリシュティを見たまま下を向く動作を行いましょう。
試してみてください。エーカムで見たときのドリシュティを見続けようとしながら前屈してみてください。最後まで背中がまっすぐ姿勢が良いまま、おじぎして前屈に入れます。するとどうでしょう。前屈の起点である股関節を曲げながら(屈曲)し続けながら深く前屈ができるようになります。
まとめ
<上を向く動作の場合>
動く前にゴール(次のドリシュティ先)を先ず見る。
<下を向く動作の場合>
動いてもスタート(今見ているドリシュティ)を見続ける。
ゴール(次のドリシュティ先)を最後まで見ない。
そうすると楽に体が動くようになりますよ!
先に見る。最後まで見ない。ということです!!
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