アシュタンガヨガマントラ(オープニングマントラ)
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[col2]OM
Vande Gurunam Charanaravinde
Sandarshita Svatma Sukava Bodhe
Nih Sreyase Jangali Kayamane
Samsara Halahala Mohashantyai
Abahu Purushakaram
Shankha Cakr Asi Dharinam
Sahasra Sirasam Svetam
Pranamami Patanjalim
OM[/col2]
[col2]オーム
ヴァンデー グルーナーム チャラナーラヴィンデー
サンダルシッタ スワートマ スカーヴァーボーデー
ニッシューレーヤセー ジャーンガリー カーヤマーネー
サンサーラ ハーラハラ モーハ シャンティエイ
アーバーフ プルシャーカーラン
シャンカ チャクラ アシ ダハーリナム
サハスラ シラサム シュウェータン
プラナマーミ パタンジャリム
オーム[/col2]
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オーム
至高の師、グルよ。
その蓮華の御足に頭を垂れます。
真我に目覚める幸福の悟りへ導く師よ。
ジャングルのシャーマンのように
輪廻転生を繰り返す私たちの無知という毒を取り除く師よ。
ホラ貝・円盤・剣を持ち、
人の身体と千の光り輝く頭を持つ
無限の蛇アナンタの化身のパタンジャリにひれ伏し、祈ります。
オーム
プラクティスの最初に唱える、このアシュタンガヨガのマントラ。
その一番最後に唱える『Patanjalim』
それがヨーガ・スートラのパタンジャリです。
パタンジャリは蛇(竜)蛇の化身と言われています。
その蛇の名前はアナンタ。
ここからは、アナンタとパタンジャリのおはなし。
はじまり、はじまり。
ある日、破壊神シヴァが妻のウマにこう言いました。
シヴァ「めっちゃ秘密の話なんだけど、アウトプットしたいから、ジャングルで話そうぜ。」
ウマ「せっかくの休みの日なのにジャングルとかマジないわ・・・もっと素敵なところ連れてってよ!」
そういったかは定かではないが(絶対言ってない)
誰もいないジャングルで秘密の話をしました。
それが秘儀ヨガです。
※その場所はジャングルだったといいます。マントラにも『jangali』ジャングルが出てきます。
※インドにジャングルー(jangloo)という場所があるようです。
※こう見るとジャングル(熱帯雨林)はインドにも多くありそうです。
出典:Wikipedia
そこに、夫婦の会話を盗み聞きしていた一匹の蛇がいました。
それが、何を隠そう千の頭を持つ無限の蛇という異名を持つアナンタでした。
※アシュタンガヨガマントラの『sahasra shirasam』千の頭
シヴァ「そんでな、ヨガってのはな・・・って聞いてんのウマ?」
ウマ「インプットよりアウトプットの方が記憶に残るからって、こんな話聞かされる身にもなってみなさいよ!ジャングルまで連れてこられて、、、やってられないわ!」
アナンタ「うわっ、なんか大変なことになってきたな・・・」
たじろぐアナンタは音を立ててしまいました。
その音を聞いたシヴァがあたりを見渡すと隠れていた蛇を見つけました。
秘儀であるヨガを盗み聞きしたアナンタにシヴァは罰を与えました。
シヴァ「アンタなぁ、、、いや、アナンタよ。夫婦の会話を盗み聞きしたからには、、、ゴホン。秘儀であるヨガを聞いたからには、アンタには罰を与える。ここで得た知識を人間に広めなさいッ!」とアナンタに言いました。(秘儀じゃないんかい!)
そこで、アナンタは渋々人里に下りヨガを伝えようとしました。
しかし、アナンタは千の頭を持つ蛇であったため人々に恐れられ、逃げられたり。石を投げられたり。時にはロープだと間違われて踏まれました。
挫けて帰ってきたアナンタはシヴァに伝えたました。
アナンタ「暗い夜道に落ちているロープを蛇だと思って怯えて逃げる話は、インドでよく使われるお話だけど、逆があるなんて思わんかったー!」
シヴァ「蛇だから、しゃーない。シャーッなんつって、、、えーっと人間の姿になれば大丈夫なはず。たぶん。。。」
アナンタ「じゃあ、人間に化けるかー。名前は、、、そう、パタンジャリ。パタンジャリって呼んでね。」
そして、パタンジャリとなったアナンタは見事、ヨガを人々に伝えて、現在までヨガを残したのでありました。
おしまい。
パタンジャリは2世紀から4世紀にかけてヨーガ・スートラを編纂したといわれています。
編纂(へんさん)とは・・・資料をまとめて、整理したり、書き加えたりしてまとめること。編集とは違い、書物に対してのみ使われる。
紀元101年~400年って普通の人間じゃ生きられませんね。
ましてや紀元前2世紀にサンスクリット語文法の注釈書『マハー・バーシャ』を著したとされていますから、蛇の化身でなければ、生き続けたとは考えにくいですね!!
それから1,500年近く立った今もヨガがあるのは
秘儀であるヨガを永遠と伝え続けるのがアナンタの贖罪なのかもしれません。
だから、これから先もヨガはアナンタの加護により語り継がれることでしょう。
ヨガがある限りパタンジャリは私たちを見守っているはずです。
これからもそのパタンジャリに敬意を表してアシュタンガヨガマントラを唱えましょう。